<   2008年 04月 ( 1 )   > この月の画像一覧

爆喰china

 興奮冷め有らぬニューヨーク。今回の旅の本当の目的、中国オークションの日がやって来た。場所は変わらずクリスティーズ。

 私たちは朝早くからクリスティーズに入り、昨日と同じオークション会場へ向かった。少々驚いてしまった。そして、早くに会場に入ったことに正解を感じた。
 昨日のようにTV局が来ている、なんてことはなかったのだけど、圧倒的な人の量である。華僑なのか、それとも香港人や台湾人なのか、はたまた大陸本土の中国人なのか見分けは付きにくいが皆、中国語話している。物凄い熱気である。昨日と同じ会場なのに中国に居る、そんな錯覚にさえ陥りそうな雰囲気であった。
 彼ら中国人は基本的にスーツを着ていない。そのかわり高そうな生地のジャケットやマオカラーの服に身を包み、誰もが集団で動いている。いかにも今日は何か買って帰る。そんな印象を受けた。

 今日の流れはこんな感じであった。まずは犀角や玉、といった無茶苦茶に高級なもの。次に家具や軸もの、その後青銅器や金銅佛、それらがすべて終わってから、漢~清朝までの陶磁器へと流れる。その数はザット見ても昨日の倍はある。私が狙っているのは焼きものなのでかなり後の方になることは間違いなかった。

 いざ、開始である。始まる頃には会場は満員で、立ち見までが現れ、それでも席が足らず、隣にリアルタイムで見れるモニターを配した部屋まで設けられた。

 高い、高い、高い。とにかく高い!!始まってすぐに千万単位の値段が動く。彼らと闘って勝てる人は他の国にはいないのか?そんなことを考えてしまうまでに強い。中国人の好きな品が出るとほとんど止まらない。私はもう途中の段階で、自分が欲しいものを半ばあきらめていた。
 案の定、私が狙っていたものは予想の4倍以上の値段がついてしまい、あっさり敗北。しかしまだ次がある!!と、意気込んでみたがこれもズバッと斬られてしまう。しかも相手は親と一緒に来ていた、まだ8歳ぐらいの男の子であった。さすがの私も少し頭にきたが、熱くなってパドルを上げるにはあまりにもリスクの高い値段にビビってしまう。

 これが最後、と決めていたモノが現れた。そのものは意外にもすんなり私の手に落ちた。ホッとした。これで私も来た甲斐があった、というものだ。そう思うとお腹も空いてきた。

 それにしてもこの爆喰、とは良く言ったもので正にその通りであった。ちょうどこの日はサブプライム問題などで、世界的な株安や、記録的な円高を迎えており世界経済が今後どうなるのか?などど、一人横町のおっさんみたいに考えていただけに、やっぱり次は中国なのかも、と思わずにはいられなかった。
 
 帰り道、一緒に来ていた業者の人と話していると彼がこんなことを言った。
「日本がバブルの頃、なんや買い方がえげつないとか言ってたけど、結局アメリカも同じもんでサブプライムとかなんとかでえらい損やな。今日の中国人かて、ちょっと前の日本人みたいなもんで、そうやって考えたらみんなアホやな。まあ、俺も相当あほややけどなぁ。」

 それもそうだな。なんとなく彼の言葉に納得してしまった。
「まあ、僕らはその中で少しでもいいものをいい場所へ納めるより他に手がない出すね。」
 私はそう言うと、少し今日自分が物を買えたことを褒めてやろうと思った。
b0120022_1845127.jpg

写真はクリスティーズの入っているロックフェラーです。
[PR]

by harakobijyutu | 2008-04-21 18:06