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数奇の夢

 6月下旬、友人の結婚式に招かれて九州は八代へ。その道中に前々から気になっていた人を訪ねることにした。

 骨董や古美術と言うものは、昔から権力者や資産家、そして数寄者によって大事に守られ、それこそ何百年、千年と生きながらえてきている。武張ったもの、煌びやかなもの、ただただ美しいもの、味わいのあるもの。骨董や古美術といわれるものの中にも色々なもの達がいて、それがまた色々な人に愛される。

 この度お邪魔した家の人は、それこそ数寄者中の数寄者の一人であろう。(いやいや、夫婦そろっての数寄者だから二人か。)その方らはなんと数年前に以前庄屋の持ちものであったといわれる、築100年を越える古民家を手に入れたのだ。そしてここからがまた面白い。暇な時間を見つけては自分達の数寄にあったものへと、家の様々なヶ所を修復しているのだ。
 いつもお店へ来られる度に、「今は何処何処を直しているんですよ。」、と聞き、その度に一度お邪魔したいと思っていた。

 昼過ぎにその方の姿はすでに待ち合わせの場所に在った。一緒に家まで向かう途中、地元の板碑を見たりしながら約15分、いよいよお宅訪問と言う矢先、その方の口から
「実は最近の大雨で納屋が壊れたんですよ。びっくりされるといけないので最初に言っておきます。ひどい状態ではありますけど、気にしないでください。」
 そう言われるのでそのまま頷き、いざ訪問。

 大きな土壁の塀に囲まれ、門をくぐり中へ入る。、、、、、、、、、、、、、、、
 さすがに最初に言われて通り、聞いといてよかった。門をくぐるとすぐ左手に納屋が見える。これがまたゴジラか隕石にでもやられたような状態で、、、、、とにかく聞いていて良かった。
 家に入ると流石である。私は文才がないから説明しにくいのだが、随所にこだわりが見られる。特に私は土間の横にもうけた絨毯の敷かれた空間が良かった。大きなガラスの引き戸の向こうには庭が見え、日の差し方が気持よかった。次に気に入ったのは二階の間である。二面が大きな窓になっていてそこから外を眺めることもできなんとも言えない開放感がある。床には何気なく須恵器が置かれており、この感じも好き。
 その後、一緒にお茶を飲み、骨董のことなどをあれやこれやと話し、大変に贅沢な時間を過ごした。
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「春には庭の山桜が奇麗なんですよ。」
 なんとも粋な言葉である。私は是非今度は春にお邪魔したいものです、といい家を後にした。
 本当にいい時間でした。数寄者が作り出した、一つの大きな作品を見させてもらえたような気がした。
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by harakobijyutu | 2008-07-25 15:59