北京2011-夏:到着


 「運転手さん!! とりあえず東直門側の鬼街までやって!!」

四年振りの北京、夜九時過ぎについた僕は北京在住の中国人の友達とタクシーに乗り込み、

一路鬼街へと向かった。外はすっかり暗くなり、風が心地いい。ラッシュの時間も終わっていた

みたいで、車はスムーズに鬼街へ到着。

五香、八角、大蒜、香草、煙草、白酒、排気ガス、そして喧騒。様々なものが見事に混ざり合い

独特のものとなって僕の鼻孔をくすぐる。心が躍る。

朝まで閉店しない店が道の両脇に計300軒以上は並ぶ鬼街。僕は今回の旅のスタートをここ

にすると決めていた。紅灯(赤い提灯)がズラ―っと並ぶ景色はいつ見ても圧巻で、面白い。

一軒決めて店に入った。中は四合院風の造りで洒落ている。

もう一人、友人が誘っていた日本人とも合流し遅い夕飯を始めた。中華は何と言っても人が多

い方が旨いし、色々食べられる。

羊肉、北京ダック、炒青菜、などなど、どれも上品で旨い。四年前より洗練されている気がした。

 しかし、やはり疲れがあるのか、酒が進むと思いの外眠たくなり、今日はこの辺で打ち止め。

最後に后海のバーから眺めた街並みと、その後ろに控える鼓楼を眺め、自分はつくづく北京に

来ているという気がした。


 翌日は朝早くから行動を開始、中心街へ向かった。天安門西口からでて、長安街路へと折れ

た時、シビレタ。正確に僕はシビレタ。自分が中国は北京に居るという事を体中で感じた。

灰色の長く続く塀と道、道に植えられた背の高い街路樹、その隙間から差し込んでくる白い光、

僕にとって初めての中国は北京で、その時にもこの美しさがあり、4年前にもこの光景があり、

今もこうして眼の前に在る。シビレタ。

僕はいま、北京にいる。これから起こる全ては北京でのこと。僕は一日と数時間を要してようやく

北京に到着した。b0120022_1441137.jpg
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by harakobijyutu | 2011-08-31 14:41