北京2011夏:開発


 いたるところで開発が続いている。日本の高度経済成長を知らずに育った僕

にとって、このスピードは何よりも面白い。世界同時不況の中に在って、この中

国は文字通り中華となり咲き乱れている。

 昨日より今日、今日より明日なのである。しかしもちろんあだ花もあり、もちろ

ん乗り遅れている人もいる。印象的だったのは中国中央電視台の本社ビルの

横。以前火事が起きた所で、そこはそのまま放置されていた。手が付けられな

いらしい。新しい建物と、そこに以前あって壊された建物のゴミとが一緒にある。

そういうところが多く、必ずしも綺麗になっているとは言い難い。

 それでも北京は美味しい街だと思う。毎日何万人もの人が朝から外で飯を食

べる。基本は外で食べる人が多いらしい。そのため飲食店は軒並みお客で一

杯であり、いつも忙しそう。けれど店の入れ替えもこれまた速いそうだ。物販も

凄い。何万円もする魔法瓶が店頭で売られていたり、二万円以上する月餅など

もあり、それが売れて行く。もちろん一元、二元なんていう安いものもあり、これ

もバンバン売れている。これは先月買った腕時計です、これは今年買った車です。

誰よりも早く、新しいものを手に入れたい。そんな感覚が飛び交っている。

 ここで商売をすれば、まず儲かるだろう。そんな気にさせる。ところが話はそう

簡単ではない。難しい問題も抱えている。中国人自体が今悩まされているらしい。

問題はニセモノである。今はもう何でも有ると云う。ケータイ電話から卵までニセモノ

がある。北京で始めての商売をしても二カ月もすればライバル店が現れ、原価を

下げ、あっという間に共倒れ、もしくは安く出来る方が残る。強烈である。まだまだ

安定にはほど遠い。しかしエネルギーはある。

今の日本が中国から本当に手に入れなければいけないのは、安い労働力でも何

でもなく、このエネルギーだろう。

 恐らく中国は今日も変化している。開発が続く。僕は興奮しながら街を眺め、車

が増え過ぎで大渋滞となってる北京の道路の中、まだ存在を許されている三輪の

タクシーに乗り、いよいよ骨董城へ向かうことにした。
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by harakobijyutu | 2011-09-02 16:23