アートフェア東京2012 B-16

 
 はじめに、今回私どものブースに足を運んで頂いた、全ての方々に感謝します。本当にありがとうございま

した。

 

 採遊記を始める前に、ひとつ説明をしたい。(有)原古美術店は、鑑賞陶器を中心とする原古美術と、現代

作家、プリミティブアートなどを中心とするスペース甦謳る(ソウル)の二店舗で運営されている。今回のアート

フェア東京2012はこのスペース甦謳るが力を入れている作家、川埜龍三の立体、平面作品と原古美術の所

蔵品である、中国の古陶磁を共同展示させることによって生まれる、一つの空間を展示することにあった。テ

ーマは「遺るものの力」である。私個人の考えにも、以前から「古美術と現代アートは共存できるものである」と

いう考えがあり、そこに川埜龍三さんからも作品を出してよいと言う返事を頂き、出店という運びになったの

だ。


 3月28日  早くに東京へ入り、会場へも2時間以上前に到着した。国際フォーラム、その箱は非常に大きく

て、中では多くの人間がブースの下準備にとひっきりなしに動いていた。これも大東京においては、ほんの一

部にしか過ぎない場面なのだろうが、地方の福山から出てきている私にとっては、まるで巨大な町おこしのプ

ロジェクトのように目に映った。

 会場入り前、作家龍三さんとセイカさんとも合流し、私と弟の4人で入る。今日はこれからブースの設営、展

示の準備である。「壁を今回は金で行く」との龍三さんの意見に賛同し、みんなで壁をつくる。慣れない作業で

はあるが、いい展示にしたいという思いで設営に携わった。古美術の世界で生きている私にとっては、ほぼ初

体験であり、なんだか龍三さんに申し訳なくもあった。

 いざ出来上がると、白けた空間にぐっと趣が出来、個人的には秀吉の茶室のような空間にも思えた。
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3月29日 午前8時から準備、設営。午後の4時からはVIP限定のファーストチョイスがはじまる。照明の設

置のためだけに、モリさんが駆けつけてくれ、いろいろな助けを貰いながら、なんとか4時に間に合った。

 会場全体へのアナウンスが入る。「各ブースの皆さま、お客さまのお出迎えを宜しくお願い致します」

いよいよである。

 その後から4月1日 多くのお客さんが入れ替わり立ち替わり、ブースへ見に来てくれた。作品を目にしたと

たん顔が崩れて、ニンマリとなり子供のように見入る人、眼を見開いて興奮気味に見つめる人、ただ立ち尽くし

てしまう人。その誰もがこのB-16ブースに酔いしれてくれている感じが伝わり嬉しい。


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 原古美術のブースは、個人的な思いもあるが、そうとうインパクトの強い、それでいて内容もしっかりと備わ

ったブースになったと思う。いうならば「大人の秘密基地」のような空間であり、「贅沢に好きなものだけを集め

た部屋」となった。正直ここにソファを置いて座り、ウイスキーか何かいっぱいやりながらゆっくり眺めれたら

最高である。「遺るものの力」とは「良いものは良い」という根本に前提を置き、ならば2000年前のものでも

いま作られたものでも、必ずまた、後世に遺るものとなりうる、ということ。

 しかし本当にいい空間です。一杯やりたかったなこの中で。

 最後に、今回の展示を快く引き受けてくださった、作家川埜龍三さん、並びにセイカさん。そして会場の設置

に尽力くださったモリさんや搬出に来てくださった皆様、本当に感謝します。

 そして改めて、会場に来てくださった多くの皆さまに質問です、龍三良いでしょ?応援してやってください。
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# by harakobijyutu | 2012-04-05 17:43

北京2011夏:開発


 いたるところで開発が続いている。日本の高度経済成長を知らずに育った僕

にとって、このスピードは何よりも面白い。世界同時不況の中に在って、この中

国は文字通り中華となり咲き乱れている。

 昨日より今日、今日より明日なのである。しかしもちろんあだ花もあり、もちろ

ん乗り遅れている人もいる。印象的だったのは中国中央電視台の本社ビルの

横。以前火事が起きた所で、そこはそのまま放置されていた。手が付けられな

いらしい。新しい建物と、そこに以前あって壊された建物のゴミとが一緒にある。

そういうところが多く、必ずしも綺麗になっているとは言い難い。

 それでも北京は美味しい街だと思う。毎日何万人もの人が朝から外で飯を食

べる。基本は外で食べる人が多いらしい。そのため飲食店は軒並みお客で一

杯であり、いつも忙しそう。けれど店の入れ替えもこれまた速いそうだ。物販も

凄い。何万円もする魔法瓶が店頭で売られていたり、二万円以上する月餅など

もあり、それが売れて行く。もちろん一元、二元なんていう安いものもあり、これ

もバンバン売れている。これは先月買った腕時計です、これは今年買った車です。

誰よりも早く、新しいものを手に入れたい。そんな感覚が飛び交っている。

 ここで商売をすれば、まず儲かるだろう。そんな気にさせる。ところが話はそう

簡単ではない。難しい問題も抱えている。中国人自体が今悩まされているらしい。

問題はニセモノである。今はもう何でも有ると云う。ケータイ電話から卵までニセモノ

がある。北京で始めての商売をしても二カ月もすればライバル店が現れ、原価を

下げ、あっという間に共倒れ、もしくは安く出来る方が残る。強烈である。まだまだ

安定にはほど遠い。しかしエネルギーはある。

今の日本が中国から本当に手に入れなければいけないのは、安い労働力でも何

でもなく、このエネルギーだろう。

 恐らく中国は今日も変化している。開発が続く。僕は興奮しながら街を眺め、車

が増え過ぎで大渋滞となってる北京の道路の中、まだ存在を許されている三輪の

タクシーに乗り、いよいよ骨董城へ向かうことにした。
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# by harakobijyutu | 2011-09-02 16:23

北京2011-夏:到着


 「運転手さん!! とりあえず東直門側の鬼街までやって!!」

四年振りの北京、夜九時過ぎについた僕は北京在住の中国人の友達とタクシーに乗り込み、

一路鬼街へと向かった。外はすっかり暗くなり、風が心地いい。ラッシュの時間も終わっていた

みたいで、車はスムーズに鬼街へ到着。

五香、八角、大蒜、香草、煙草、白酒、排気ガス、そして喧騒。様々なものが見事に混ざり合い

独特のものとなって僕の鼻孔をくすぐる。心が躍る。

朝まで閉店しない店が道の両脇に計300軒以上は並ぶ鬼街。僕は今回の旅のスタートをここ

にすると決めていた。紅灯(赤い提灯)がズラ―っと並ぶ景色はいつ見ても圧巻で、面白い。

一軒決めて店に入った。中は四合院風の造りで洒落ている。

もう一人、友人が誘っていた日本人とも合流し遅い夕飯を始めた。中華は何と言っても人が多

い方が旨いし、色々食べられる。

羊肉、北京ダック、炒青菜、などなど、どれも上品で旨い。四年前より洗練されている気がした。

 しかし、やはり疲れがあるのか、酒が進むと思いの外眠たくなり、今日はこの辺で打ち止め。

最後に后海のバーから眺めた街並みと、その後ろに控える鼓楼を眺め、自分はつくづく北京に

来ているという気がした。


 翌日は朝早くから行動を開始、中心街へ向かった。天安門西口からでて、長安街路へと折れ

た時、シビレタ。正確に僕はシビレタ。自分が中国は北京に居るという事を体中で感じた。

灰色の長く続く塀と道、道に植えられた背の高い街路樹、その隙間から差し込んでくる白い光、

僕にとって初めての中国は北京で、その時にもこの美しさがあり、4年前にもこの光景があり、

今もこうして眼の前に在る。シビレタ。

僕はいま、北京にいる。これから起こる全ては北京でのこと。僕は一日と数時間を要してようやく

北京に到着した。b0120022_1441137.jpg
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# by harakobijyutu | 2011-08-31 14:41

久しぶりに中国


 長い事この骨董採遊記をご無沙汰してました。本当に申し訳ありません。

 この夏、久しぶりに私の心の故郷中国へ行くことにしました。昨日チケットを買いに行き、相談をして

中国行きの日程を決めました。

 今、非常に心が高なっています。4年ぶりの中華、今や世界経済において欠かすことの出来なくなっ

た中国いろいろと、面白くない話も聞くが、やはりそこは6000年以上の歴史を持つ国、まだまだ知ら

ない魅力が眠っていることもまた然り!! 

今回は約1週間の旅程で、北京を中心に平遥など古い街を巡りながら、新しい人々や面白い骨董に

出逢えればと思っています。

 どうぞご期待下さい。
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# by harakobijyutu | 2011-07-09 15:25

インカ

 
 高校生の頃、マヤ文明とかアステカ文明について興味を持っていた。今にして思うと何故なのか分からな

い。人と違うモノに興味を示そうとカッコつけていたのかもしれない。

 骨董、古美術という世界に入った今は自分が本当に好きなものにしか興味を示さないように努力している。

そんな中、あるコレクターから

「これも貰ってくれないか?」

と、インカの焼き物を分けて頂いた。中国の新石器時代、大汶口文化の黒陶を連想させるような薄焼きであ

る。形は非常に面白く、古代南アメリカらしい独特な雰囲気を持っている。

 私は学者でないので、本当のところは分からないが近代まで一切の交流が無かったとしか思えないほどの

独自さである。大体の地域で生まれた土器には強烈な文化の匂いが無く、そのため他の文化圏にあるモノと

組み合わせがしやすいように私は思うのだが、このインカは強烈である種の不安感を生みだす。けれども、

このモノ自体は面白い。見ていると南アメリカへ旅に出たくもなる。本当に面白く、不思議なものである。

 なんだか訳の分からない文になってしまい、誠に申し訳ありませんです。
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# by harakobijyutu | 2011-04-16 15:57