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白洲信哉氏の来福


 10月27日 白洲信哉氏を福山にお呼びして座談会を催しました。

 折からの台風情報に気が気でない私。信哉氏が飛行機で来ると云うので、

飛行機が飛ぶのかどうかと連日テレビを眺めていた、、、、、が、肩透かしを

食らったみたいに当日は馬鹿陽気となり、一安心しながら一人、信哉さんの

到着する福山駅につっ立っていた。

実は、メールでは半年前から遣り取りをしてきたが、お会いするのは今日が

初めて。難しい人だったらどうしよう、苦虫つぶしたような顔で出てきたらどう

しよう。と、考え出すと限がない程に考え、少し緊張しながら氏を待った。

 「やあやあ、」と森繁バリの気さくさで現れた氏。ホッとしてこちらも笑顔でご

挨拶。少しまだ時間があるので、先に福山美術館へ尾久さんの展覧会を見

に行きたいとの事で、別れて先に会場に戻った私。

少ししてから、参加されるお客様達が少しずつ来られ始めた。

「啓君、こんにちは」と、顔見知りの方や久しぶりの方が声を掛けてくれる。

この瞬間は本当に嬉しいものだ。

 いよいよ定刻を迎え、座談会の始まり。氏も開始15分ほど前には到着され

準備は万端、お客は満員、雰囲気良好と来たもんだ。

 はじめに氏に一時間程度お話しをして頂き、休憩を挟んでから座談会へと

移る流れにしていた。氏の話は非常に面白く、祖母である白洲正子との間

での骨董の話や、祖父である小林秀雄の話になると、流石に会場の反応も

一段と上がる。私は氏の言う「その人に見合った道具が集まるものです」と云

う言葉に、深く共感しながら、しかし厳しい言葉だなぁとも思い、これからの

自分の商売人としての在り方などを考えさせられた。

 後半の座談会は本当に面白い形に成った。今まで瞑想でもしてんのかなぁ?

と想わせる感じで、目を閉じ真剣に聞き入っていた人たちが、目を輝かせながら

白洲氏に質問を投げかける。間で、その質問に乗っかる人もいれば、手前みそ

ですが、と最近自分が購入した骨董を見せ始める人まででた。

 個人的に大成功である。骨董によって繋がる空間がここに生まれていた。


 その後、私は白洲氏を店へと案内し、色々と雑談に華を咲かせた。

それにしても氏は今回のように一骨董屋に呼ばれて、講演をしたのは初めてだ

そうで、少しやり難かったらしい。というのも、私からのリクエストが骨董の入門

者に向けて話をして欲しい、とのお願いだったのですが、目の前に座っている

方々が一目見て、もう何年の骨董を買ってる人たちだったからです。私は少し

申し訳ない感じの言葉と、本当に感謝しているとの気持を告げた。


今年は本当に面白かった。来年はどなたを呼ぼうか。

# by harakobijyutu | 2013-11-05 13:57

2013 台湾

 寒い寒いと嘆いてい居ても仕方がないので、暖かい台湾へ小旅行に行くこととしました。

今年は早くから初売りを始めたこともあり、御蔭さまで一月はそこそこの結果と成り喜んでおります。

なので今月に休みを振替、台湾へ行くことに致しました。小生初めての台湾であり、非常に楽しみに

しております。故宮へも顔を覗かせようと考えている次第です。

 ただ一番の楽しみは何と言っても旧正月であります。なんでも向うは、パイナップルなんかも正月

飾りに使うようで、やはり所変わればでございます。それでは楽しんで参ります。

 掘り出し物に出会えましたら、皆様にご覧頂こうと思いますので、その節はこう御期待下さいませ。

# by harakobijyutu | 2013-02-05 13:17

東京アンティークフェア2012


 最近告知ばかりで、個人的には本当に申し訳なく思っています。

 さて、きたる6月の中旬に、東京美術倶楽部において、東京アンティークフェアが開催されます。私原古美術

ものこのこと福山から出店する運びとなりました。

 今回のテーマは「中国陶磁に遊ぶ」です。近年世界的に評価が高まり、注目を集めている中国陶器。しかし

大半は投資目的であるようにも見受けられます。そんな中に在って、今回はあえて「遊び」に視点を置き、中

国陶磁の魅力を少しでもお見せできればと考えています。元来日本の数寄者は古いもので遊ぶ、と云うこと

を実践していたように私は思います。来店頂いたお客さまの一人でも多くの方が、この陶器で遊んでみたい、

使ってみたい、という感覚になって頂ければ幸いです。

 詳細は日を追って更新して行きますので、よろしくお願いします。

# by harakobijyutu | 2012-04-13 14:24

備後骨董市


 去年のこと、FM福山の局長が来店され、一緒にあたらしい試みをしないかと持ちかけられた。

内容はこう、you tubeを利用して新しい骨董のサイトを作らないか?というもの。私も面白そうと思い、共同

で行い、この度晴れてスタートとなった。

 いろいろとここで書くより観てもらうのが一番なので、一度ご覧になって頂きたい。私の説明に誤りなどあり

ましたら、遠慮せずにどしどしご教授くださいますよう、宜しくお願いします。


 FM福山           http://fm777.co.jp/pc/index.html

# by harakobijyutu | 2012-04-10 11:50

アートフェア東京2012 B-16

 
 はじめに、今回私どものブースに足を運んで頂いた、全ての方々に感謝します。本当にありがとうございま

した。

 

 採遊記を始める前に、ひとつ説明をしたい。(有)原古美術店は、鑑賞陶器を中心とする原古美術と、現代

作家、プリミティブアートなどを中心とするスペース甦謳る(ソウル)の二店舗で運営されている。今回のアート

フェア東京2012はこのスペース甦謳るが力を入れている作家、川埜龍三の立体、平面作品と原古美術の所

蔵品である、中国の古陶磁を共同展示させることによって生まれる、一つの空間を展示することにあった。テ

ーマは「遺るものの力」である。私個人の考えにも、以前から「古美術と現代アートは共存できるものである」と

いう考えがあり、そこに川埜龍三さんからも作品を出してよいと言う返事を頂き、出店という運びになったの

だ。


 3月28日  早くに東京へ入り、会場へも2時間以上前に到着した。国際フォーラム、その箱は非常に大きく

て、中では多くの人間がブースの下準備にとひっきりなしに動いていた。これも大東京においては、ほんの一

部にしか過ぎない場面なのだろうが、地方の福山から出てきている私にとっては、まるで巨大な町おこしのプ

ロジェクトのように目に映った。

 会場入り前、作家龍三さんとセイカさんとも合流し、私と弟の4人で入る。今日はこれからブースの設営、展

示の準備である。「壁を今回は金で行く」との龍三さんの意見に賛同し、みんなで壁をつくる。慣れない作業で

はあるが、いい展示にしたいという思いで設営に携わった。古美術の世界で生きている私にとっては、ほぼ初

体験であり、なんだか龍三さんに申し訳なくもあった。

 いざ出来上がると、白けた空間にぐっと趣が出来、個人的には秀吉の茶室のような空間にも思えた。
アートフェア東京2012 B-16_b0120022_17404243.jpg
3月29日 午前8時から準備、設営。午後の4時からはVIP限定のファーストチョイスがはじまる。照明の設

置のためだけに、モリさんが駆けつけてくれ、いろいろな助けを貰いながら、なんとか4時に間に合った。

 会場全体へのアナウンスが入る。「各ブースの皆さま、お客さまのお出迎えを宜しくお願い致します」

いよいよである。

 その後から4月1日 多くのお客さんが入れ替わり立ち替わり、ブースへ見に来てくれた。作品を目にしたと

たん顔が崩れて、ニンマリとなり子供のように見入る人、眼を見開いて興奮気味に見つめる人、ただ立ち尽くし

てしまう人。その誰もがこのB-16ブースに酔いしれてくれている感じが伝わり嬉しい。


アートフェア東京2012 B-16_b0120022_17412397.jpg


 
 

 原古美術のブースは、個人的な思いもあるが、そうとうインパクトの強い、それでいて内容もしっかりと備わ

ったブースになったと思う。いうならば「大人の秘密基地」のような空間であり、「贅沢に好きなものだけを集め

た部屋」となった。正直ここにソファを置いて座り、ウイスキーか何かいっぱいやりながらゆっくり眺めれたら

最高である。「遺るものの力」とは「良いものは良い」という根本に前提を置き、ならば2000年前のものでも

いま作られたものでも、必ずまた、後世に遺るものとなりうる、ということ。

 しかし本当にいい空間です。一杯やりたかったなこの中で。

 最後に、今回の展示を快く引き受けてくださった、作家川埜龍三さん、並びにセイカさん。そして会場の設置

に尽力くださったモリさんや搬出に来てくださった皆様、本当に感謝します。

 そして改めて、会場に来てくださった多くの皆さまに質問です、龍三良いでしょ?応援してやってください。

# by harakobijyutu | 2012-04-05 17:43